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審美歯科・セラミック治療神経を取りたくない・MTAセメント・歯髄保存療法

20代 虫歯治療 VPT(歯髄温存療法)歯冠長延長術 e.maxテーブルトップ

Before

After

症例情報

年齢 20代 治療方法 VPT(歯髄温存療法)/歯冠長延長術/e・max テーブルトップ
性別 女性 通院回数 10回
主訴 むし歯を治したい /神経を取りたくない 費用

429,000円(税込)

治療のメリット 歯を残すことができる・歯を削る量を少なくできる・自然な見た目・境目がピッタリできる
治療のデメリット 術後、一時的に染みることがある。神経を保存できないこともある。健全歯質が少ないとクラウンになる場合もあります。

治療経過

  • 治療前

    古いレジンの周囲に亀裂があります。
  • 歯垢染め出し

    歯垢は接着操作を妨げます。治療前には、必ず歯垢染め出し液により歯垢を見える化し、その後ジェットパウダークリーニングにより徹底的に除去します。保険診療ではここまでする事はほとんどありません。 染め出すと、亀裂が目立ちます。
  • 旧レジン除去

    古いレジンを取り除きました。薄くなっている歯質は、深く亀裂が入っていて、割れてしまいました。
  • 薄い歯質を除去

    歯茎より深く虫歯が進行していました。 このままではラバーダムを装着できません。防湿できない状態での治療は著しく治療結果の低下を招きます。。
  • 歯肉切除

    電気メスにて歯肉を切除します。出血を抑えるために青いテフロンテープを歯肉と脂質の間に入れます。
  • 隔壁・ラバーダム

    レジンで壁を作った後に、ようやくラバーダムを装着できます。世間の通常の保険診療ではここまですることはないでしょう。虫歯治療においてもラバーダム装着は必須です。 唾液や血液から歯面が汚染されるのを防ぎ、乾燥状態を保つラバーダムは、接着力を向上させるためにも大切なアイテムです。
  • 露髄

    青い齲蝕検知液で虫歯を染めて染まった部分を削ります。この工程を青く染まらなくなるまで歯にできるだけダメージがないように優しい力で丁寧に行います。この作業は時間がかかります。 虫歯が神経までいっていました。歯から出血してきます。 数分後に自然止血しました。マイクロスコープで神経の状態を確認し保存できると判断しました。
  • MTAセメント

    MTAセメントを充填しました。MTAセメントは弱アルカリ性で象牙祭管内の細菌を殺菌します。また正体親和性が高くセメント質の形成を誘導します。
  • スーパーボンド

    MTAセメントは硬化に数時間かかります。象牙質に強固に接着するスーパーボンドでMTAセメントを覆います。
  • レジン充填

    テーブルトップにするので、一旦レジンで埋めました。
  • 歯冠長延長術

    歯茎の中深くまで虫歯になっていたので、歯茎の厚みを薄くして、数ミリ骨も削りました。
  • 術後1ヶ月

    歯茎を中抜きすることによって遠心歯肉の高さが低くなりました。これで、テーブルトップを作りやすくなります。
  • テーブルトップの形成

    エナメル質の断面ができるだけ最大になるように、かつ不必要に歯を削らないように形を整えます。
  • IDS(即時象牙質レジン封鎖処置)

    削った象牙質の断面を即座にレジンで薄くコーティングします。これによって染みるのを防ぐのと、セラミックとの接着力を向上させます。
  • 仮歯

    印象後、削った面を保護するためにレジン製の仮歯を入れます。テーブルトップ完成まで10~14日かかります。
  • e・MAX テーブルトップ

    型取りをしてe・MAX テーブルトップを作ります。
  • 診断用ワックスアップとの比較

    事前に、理想的な形態を模型上にワックス(ベージュ色)で作ります。それをもとに歯を削る量を決めます。
  • シーティングジグ

    テーブルトップを接着するときに使うレジン製の器具です。
  • 接着操作

    シーティングジグでテーブルトップをずれないように抑えながら接着します。左手でジグを押さえながら右手で、はみ出したレジンセメントを拭いながら操作します。
  • 酸素遮断材塗布

    レジンは酸素を遮断して重合させると、完全に硬化します。そこで酸素遮断材を塗布して最終硬化させます。
  • 治療後

  • 治療後 頬側面から見る

    自然な見た目に仕上がりました。噛み合わせも問題ありません。本当の審美歯科とは、見た目の美しさ・機能・清掃性が伴って成立します。

執筆者情報

写真:瀧本 将嗣

院長/歯科医師

Masatsugu Takimoto

【経歴】
1997年 広島大学歯学部卒業
2004年 シエル歯科クリニック開設
2007年 医療法人社団瀧の会設立
2024年12月 下高井戸デンタルオフィス移転開業

【所属学会】

  • 厚生労働省認定臨床研修指導歯科医
  • 日本臨床歯周病学会 認定医
  • 日本歯周病学会
  • 日本顕微鏡歯科学会
  • アメリカ歯周病学会(AAP)
  • 日本先進歯科医療研修機関(JIADS)

歯周病系の学会やスタディグループに所属し歯周病治療やインプラントの研鑽を積むが歯髄保存やダイレクトボンディングも得意とする。
長持ちする治療をモットーに、できるだけ患者ニーズに応えられるようにしている。