カテゴリー:
ホワイトニングでなぜ、歯が白くなるのですか?
板橋区上板橋の歯医者さん、シエル歯科クリニックです。
今回のテーマは「ホワイトニングの仕組み」です。
歯に審美性を求める方が増えてきた今、人気の治療の1つがホワイトニングです。
以前は芸能人やアイドルだけが行うイメージだったホワイトニングは、最近では一般化しつつあります。
さて、そもそもホワイトニングで歯が白くなるのはなぜなのでしょうか。
ここではホワイトニング歯が白く理由…すなわちホワイトニングの仕組みについて説明していきます。
変色しているのは象牙質
まず知っておかなければならないのは、歯が変色している場合、正確には象牙質が変色しているという点です。
歯の表面はエナメル質に覆われており、その奥に象牙質があります。
この象牙質が変色していることで歯自体が変色しているように見えるのです。
最も、表面のエナメル質が変色することもありますが、あくまでそれはコーヒーなどによる着色の範囲です。
このように表面の変色…言わば着色の範囲なら市販のホワイトニング歯磨き粉でも充分対応できますが、
その奥の象牙質が変色しているとなると、歯科医院で行うホワイトニングでしか対応できないのです。
ホワイトニングの仕組み
ではホワイトニングについて説明すると、「歯を白くする」ではなく「歯を白く見せる」というのが仕組みです。
これは浴室に例えると分かりやすく、「浴室=象牙質」、「浴室のガラス=エナメル質」と考えてください。
浴室のガラスが透明なら、浴室で入浴している姿がガラス越しに見えてしまいます。
だからこそ、そのための対処としてほとんどの浴室のガラスが曇りガラスになっていますよね。
そうすれば、浴室で入浴していたとしても曇りガラスの効果で姿がぼやけて見えるため、
ガラス越しでも入浴している姿が見えてしまうことはありません。実はホワイトニングもこれと全く仕組みです。
つまり変色した象牙質が見えないよう、無色透明なエナメル質をホワイトニング剤によって構造変化させます。
これによってエナメル質は曇りガラスのような状態になり、その奥にある象牙質が見えなくなるのです。
ホワイトニングの種類
ホワイトニングの方法には3つの種類があり、1つ目はオフィスホワイトニングという歯科医院で行う方法です。
歯科医が行うため濃度の高い薬剤を使用でき、そのため短期間でホワイトニングの効果があらわれます。
ただしその反面後戻りするのも早いため、白さを継続するには一定期間ごとに重ねて行う必要があります。
2つ目はホームホワイトニングで、専用のマウスピースに薬剤を入れて自宅で行う方法です。
自宅で行えるため通院回数が少なくてすむのがメリットであり、効果が出るまでに時間が掛かる分、
白さを長期間継続できるというオフィスホワイトニングとは全く逆の特徴を持っています。
そして3つ目はデュアルホワイトニング、
これはオフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用する方法です。
言うまでもなく効果が最も高い方法ですが、その分他の方法よりも費用が高いのが欠点です。
ホワイトニングの痛みの有無
ホワイトニングは歯科治療の1つですし、誰もが治療による痛みの有無が気になると思います。
そこでホワイトニングを行うことでの痛みについて説明すると、
薬剤を使用した時に患者さんによっては知覚過敏が起こり、しみたり痛んだりすることはあります。
これは何らかの理由でエナメル質が傷ついていた場合に起こることで、
エナメル質が傷ついていることで薬剤の刺激が象牙質に伝わり、知覚過敏を引き起こしてしまうのです。
最も、これは一過性のものなのですぐに症状は治まります。
市販のホワイトニング歯磨き粉について
ホワイトニングと言えば、
ドラッグストアなどでホワイトニング効果のある歯磨きを目にしたことのある方も多いでしょう。
しかしホワイトニング歯磨き粉は同じホワイトニングの名を冠しても、歯科医院のホワイトニングとは別物です。
市販のホワイトニング歯磨き粉は歯の表面に付着した着色や汚れの除去…あくまでクリーニング効果です。
変色した象牙質を白くする効果はないですし、
もちろん歯科医院のホワイトニングのようにエナメルを構造変化させることもありません。
まとめ
いかがでしたか?
最後に、ホワイトニングの仕組みについてまとめます。
- 変色しているのは象牙質 :歯の変色は表面が変色しているわけではなく、奥にある象牙質が変色している
- ホワイトニングの仕組み :薬剤によってエナメル質を構造変化させ、象牙質の変色を見えなくさせている
- ホワイトニングの種類 :オフィスホワイトニング、ホームホワイトニング、デュアルホワイトニングがある
- ホワイトニングの痛みの有無 :薬剤を使用した時に一時的に知覚過敏が起きてしみることがある
- 市販のホワイトニング歯磨き粉について :ホワイトニングとは別物で歯の表面をクリーニングする効果
これら5つのことから、ホワイトニングの仕組みが分かります。
ホワイトニングの仕組みは「歯を白くする」ではなく「歯を白く見せる」という点にあります。
永久に効果が続くわけではないものの、重ねて行うことが可能なので白さを継続することは可能です。